バイナリーオプション取引において活用される「マーチンゲール法」。バイナリーオプショントレーダーであれば、聞いたことある方も多いのではないでしょうか。
マーチンゲール法を一言でいうとBET金額を倍々にするカジノ手法です。略してマーチンと呼ばれるこの手法は、上がるか下がるかを予想するバイナリーオプション取引において有効な投資法として紹介されています。
とくにバイナリーオプション業者№1といわれるハイローオーストラリアの利用者のなかでは、マーチンゲール法についてさまざまな議論がされています。
- マーチンは何回までが有効か
- 投資資金が大きくないと効果は発揮されないのでは?
- そもそもハイローオーストラリアでマーチンはしていいの?
本記事では、上記のような疑問を抱えている方に向けて、ハイローオーストラリアでのマーチンゲール法に関する取扱いやマーチンゲール法の有効性についてご紹介しています。
目次
マーチンゲール法とは?
マーチンゲール法とは、倍掛け法ともいわれ、BETした勝負で負けた後にBET額の2倍の金額で再BETする手法です。倍々BETをし続けることで、判定負けした損失もすべて取り戻せます。つまり、理論上はマーチンを続けることで負けない手法といえます。
≪マーチンゲール法 早見表≫
マーチン回数 |
BET額(円) | 勝敗 | 損益 | 損益合計 |
1回目 |
1,000 | 負け | -1,000 |
-1,000 |
2回目 |
2,000 | 負け | -2,000 |
-3,000 |
3回目 |
4,000 | 負け | -4,000 |
-7,000 |
4回目 |
8,000 | 負け | -8,000 |
-15,000 |
5回目 |
16,000 | 負け | -16,000 |
-31,000 |
6回目 |
32,000 | 負け | -32,000 |
-63,000 |
7回目 |
64,000 | 負け | -64,000 |
-127,000 |
8回目 |
128,000 | 負け | -128,000 |
-255,000 |
9回目 |
256,000 | 負け | -256,000 |
-511,000 |
10回目 | 512,000 | 勝ち | +512,000 |
+1,000 |
上記表からわかるように、マーチンはカジノなどの勝率50%・配当2倍の勝負に有効です。言い換えれば、二者択一の勝負であれば有効な投資法といえます。ハイローオーストラリアのバイナリーオプション取引も上がるか下がるかを予想する二者択一であることから、マーチンが有効であると認識されています。
ただし、上記表はあくまで配当2倍の勝負を参考にシミュレーションした早見表なので、配当が1.85倍~2倍のハイローオーストラリアでは、ペイアウト率に合わせた資金管理を行う必要があります。
ハイローオーストラリアの倍々資金管理法
ハイローオーストラリアの最低取引額
マーチンを続ければ負けない!というのは資金が無限にあると仮定した場合の話。現実では、自分の投資資金と相談しながらマーチンする必要があります。
なるべく低資金から取引しないと、負け続けた時にはBET額が大きく膨らみ、正常な判断ができなくなります。積み上げてきた投資資金を一瞬でなくなることも珍しくないので、マーチンする回数は慎重に決めましょう。
ちなみに、ハイローオーストラリアの最低取引額は1,000円からBETできるので、投資金額が少ないうちは1,000円からの取引をおすすめします。
1,000未満の取引すると下記図のように「入力された金額が、最低必要投資額に達していません。」という赤文字の警告が表示され取引ができなくなります。
ハイローオーストラリアのマーチンゲール資金管理法
ハイローオーストラリアのほとんどの取引ではペイアウト率2倍を下回ります。2倍を下回る取引でマーチンゲール法を使用すると、マーチン回数によってはマイナスが確定します。
≪マーチンゲール法 早見表【ペイアウト率1.85倍】≫
マーチン回数 | BET額(円) | 勝敗 | 損益 | 損益合計 |
1回目 | 1,000 | 負け | -1,000 | -1,000 |
2回目 | 2,000 | 負け | -2,000 | -3,000 |
3回目 | 4,000 | 負け | -4,000 | -7,000 |
4回目 | 8,000 | 勝ち | +6,800 | -200 |
マーチンゲール法を活用する場合のペイアウト率は2倍以上であることが理想ですが、2倍以上でなければ使えないというわけではありません。
ペイアウト率2倍以下のマーチンを行う際は、マーチン倍率を調整してあげることで、マーチン回数が増えた場合でもしっかり利益を上げることができます。
≪マーチンゲール法 早見表【ペイアウト率1.85倍:マーチン倍率2.2倍】≫
マーチン回数 | BET額(円) | 勝敗 | 損益 | 損益合計 |
1回目 | 1,000 | 負け | -1,000 | -1,000 |
2回目 | 2,200 | 負け | -2,200 | -3,200 |
3回目 | 4,840 | 負け | -4,840 | -8,040 |
4回目 | 10,648 | 負け | -10,648 | -18,688 |
5回目 | 23,425 | 負け | -23,425 | -42,113 |
6回目 | 51,535 | 負け | -51,535 | -93,648 |
7回目 | 113,377 | 負け | -113,377 | -207,025 |
8回目 | 249,429 | 負け | -249,429 | -456,454 |
9回目 | 548,743 | 負け | -548,743 | -1,005,197 |
10回目 | 1,207,234 | 勝ち | +1,026,148 | +20,951 |
注意:ハイローオーストラリアの1BETの最高額は200,000円、1取引の最高額は5,000,000円。
マーチンゲール法を活用する際は上記表を参考に、マーチン倍率を調整して取引してみてください。また、エクセルの関数等を使い、投資額やペイアウト率に応じて、臨機応変に変更できる表を事前に作成しておくのもひとつの手です。ぜひトライしてみてください。
マーチンゲール法での勝率
上記でご紹介した早見表のように、マーチンゲール法で利益を出す早見表は多く出回っています。一方、そもそも二者択一の取引において連敗する確率というもの理解していない方が多いのも事実。下記表は二者択一の取引において負ける確率を数字にしたものです。
≪勝率50%取引の負ける確率 早見表≫
取引回数 | 勝率 | 負ける確率 | 回数 | 勝率 | 負ける確率 |
1回目 | 50% | 50% | 11回目 | 99.9512% | 0.0488% |
2回目 | 75% | 25% | 12回目 | 99.9756% | 0.0244% |
3回目 | 87.5% | 12.5% | 13回目 | 99.9878% | 0.0122% |
4回目 | 93.75% | 6.25% | 14回目 | 99.9939% | 0.0061% |
5回目 | 96.875% | 3.125% | 15回目 | 99.9969% | 0.0031% |
6回目 | 98.4375% | 1.5625% | 16回目 | 99.9985% | 0.0015% |
7回目 | 99.2188% | 0.7813% | 17回目 | 99.9992% | 0.0008% |
8回目 | 99.6094% | 0.3906% | 18回目 | 99.9996% | 0.0004% |
9回目 | 99.8047% | 0.1953% | 19回目 | 99.9998% | 0.0002% |
10回目 | 99.9023% | 0.0977% | 20回目 | 99.9999% | 0.0001% |
上記表を見る限り、勝率50%の取引においては、90%超える数字を誇ります。ただし、この数字は、勝率50%のポイントでエントリーしていた場合の数字です。自分のBETした取引がそもそも勝率50%以上あることが大前提です。
さらに、ハイローオーストラリアのバイナリーオプション取引を行ったことがある人であれば、5回連続負けることなんて日常茶飯事だ!と感じる方も多いのではないでしょうか。
その理由は、大前提にあげた勝率50%以上の勝負ができていないということに加えて、負けた取引の次の判定時間で勝負をしているということ。さらに、同値判定により負け判定になることを加味していないなどの要因があります。
また、どんなに少ない確率でも負ける確率が0.001%でもあれば、負けるということです。連続して20回以上負けることもゼロではないということを忘れないようにしましょう。
ハイローオーストラリアでマーチンゲール法を使う時の注意点
ハイローオーストラリはマーチンゲール法禁止!
ハイローオーストラリ利用規約には、マーチンゲール法を用いた取引を禁止するというような明記は一切されていません。しかし、倍々BETをしている方で口座凍結されてしまう人が後を絶たないのも事実。マーチンによって口座凍結する理由は、口座利用条件に記載されている禁止事項に該当している可能性が高いからです。
7.3.いかなる理由によっても、(当社がブラックボックス取引、スキャルピングまたはその他の類似の取引手法と認定した場合を含みますが、それらに限りません)任意の注文の拒絶、制限、指示また注文指示を受けた後条件追加を行うことができます。
7.4.当社は、以下の場合に本注文を取り消すか変更することができます。
(c)お客様のアカウント上で「禁止行為」が行われたまたはお客様が「禁止行為」に参加または介入したとの疑念を当社が持った場合。
口座の強制解約について
以下の事由に一つでも該当する場合、口座が強制的に解約されます。
・レートの遅延やフロントランニングを狙った取引
・業者間アービトラージ等の自動売買ソフトの利用の疑いがあると弊社が判断する場合
・クレジットカードの乱用が認められた場合
・取引額と比べ、入出金額が通常の範疇を超える金額と弊社がみなす場合
・本人確認書類や公共料金、郵送物等に偽造を施した場合
・同一人が複数口座を開いたことが確認された場合(両方の口座を解約することがあります)
引用:口座利用条件・口座の強制解約について
上記の口座契約条件が示すとおり、自動売買ツールがマーチンゲール法を用いたものであったと判定されているのです。常習的にマーチンゲール法を利用している方は、口座凍結リスクがあることを前提に取引する必要があります。
ハイローオーストラリアの取引上限額
ハイローオーストラリアの取引方法は下記の4つに分類できます。
- Highlow
- Highlowスプレッド
- Turbo
- Turboスプレッド
1オプションの取引上限は500万円。1BETあたりの取引上限金額は20万円です。1オプションの上限500万円の取引を行うには、1BET20万円のエントリーを25回連打する必要があるということです。
1BET20万円を超える取引上限と1オプション500万円を超える取引上限に到達すると下記図のように「入力された金額が、購入可能金額を超えています。」という赤文字の警告が表示され取引ができなくなります。
また、「Highlow」、「Highlowスプレッド」、「Turbo」、「Turboスプレッド」のそれぞれのオプション取引で上限500万円というわけではなく、4種類すべての総取引上限は1,500万円までとなっているので注意が必要です。
取引上限いっぱいまで取引するバイナリーオプショントレーダーは稀ではありますが、マーチンゲール法を実践するトレーダーであればあり得ない話ではありません。取引上限の知識についても頭の片隅にいれておきましょう。
ハイローオーストラリアのマーチンゲールリスク
ここまでハイローオーストラリアでのマーチンゲール手法についてご紹介してきましたが、口座凍結リスクや散財リスクが取引であることはお分かりいただけたと思います。
そもそもハイローオーストラリアでのマーチンは、自動売買取引とみなされるため、常習的に倍々BETするトレーダーは生き残れません。マーチン手法を活用する場合は、ハイローオーストラリアの口座解約条件に該当しないような取引方法を実践するほかありません。
次章ではハイローオーストラリアでマーチンゲール法を活用するための3つのコツをご紹介しています。
マーチンゲール法と上手く付き合うコツ
ハイローオーストラリアのマーチンゲール法のリスクを踏まえたうえで、マーチン手法を取り入れるトレーダーは以下の3つのルールを守りながら取引しましょう。
- 倍々エントリーに制限を設ける
- 根拠のあるエントリーをする
- ギャンブルエントリーをしない
この3つのルールは最低限のルールです。マーチン手法で結果を残したいトレーダーはぜひ自分ルールに取り入れてみてください。
倍々BETに制限を設ける
二社択一の取引は、どうしてもギャンブルトレードをしてしまい、資金をすぐに失ってしまいます。とくにマーチン手法は、負け続けるとBET額が大きくなるので冷静な判断がしにくいです。ギャンブルトレードを防ぐ方法としては、マーチン回数に制限を設けることが有効です。
総マーチン回数 | 総BET額(円) | 勝敗 | 損益 | 損益合計 |
1回目 | 1,000 | 勝ち | +1,000 | +1,000 |
1回目 | 1,000 | 勝ち | +1,000 | +2,000 |
1回目 | 1,000 | 勝ち | +1000 | +3,000 |
1回目 | 1,000 | 勝ち | +1,000 | +4,000 |
4回目 | 8,000 | 負け | -8,000 | -4,000 |
上記表が示すように、連勝していてもマーチン回数に上限を設けないと最終損益がマイナスになってしまいます。上記表でいうと4勝1敗の勝率80%を超えているにも関わらず、最終結果が-4,000円になってしまいます。一定額の取引を行った場合には+4,000円という結果を考えると、単発勝率が高い人には不利に働くケースが多いです。
おすすめするマーチン上限回数は2回~3回です。それ以上になると自動売買取引とみなされたり、投資資金が底を尽きるといった事態になりかねないので、マーチン回数の上限は最高でも3回までに統一しましょう。
根拠のあるエントリーをする
マーチン手法を実践する際の2つ目のルールは、「根拠のあるエントリーをする」ということです。ここでいう根拠のあるエントリーとは、バックテスト等による統計により算出されたエントリーポイントの勝率のことです。
※バックテストとは、自分の取引手法を過去相場に当てはめた時、どれくらいの勝率があるかを算出する技術です。
言い換えれば、バックテストにより高い勝率手法を確立できれば、マーチンを使わずとも、単発BETで十分に利益を確保できるということです。
バイナリーオプションで結果を出し続けているトレーダーは、バックテストを何度も繰り返し、常にトレード手法を研究しています。つまり、バックテストの積み重ねが、ギャンブルトレードを防ぐことに加えて、自信のトレード勝率を上げる効果に期待できるのです。
また、バックテストができない人は、クラウドソーシングサイトを使用し、依頼してみてください。
ギャンブルエントリーをしない
マーチン手法で結果を残すためには、ギャンブルエントリーをしないのが絶対です。根拠のあるエントリーに通ずるところもありますが、勝率がわからないポイントでのエントリーはすべてギャンブルエントリーと一緒です。
いま自分がエントリーするポイントがどれくらいの勝率かもわからない時点で取引するのは危険であることを忘れないでください。
バックテストの結果を踏まえた勝率に加えて、テクニカル分析やファンダメンタル分析を考慮したトレードを意識しましょう。
ハイローオーストラリアでのマーチンゲール法はリスクが大きい
ハイローオーストラリアのマーチンゲール法の取扱いやマーチン手法を活用した勝率UP方法について、理解は深められたでしょうか。個人的には、ハイローオーストラリアでのマーチンゲール法はリスクが高いため、あまりおすすめしません。口座が凍結してしまっては、勝率どうこうの話ではなくなります。
どうしてもマーチン手法を取り入れたいバイナリーオプショントレーダーの方は、「マーチンを活用する際の3つのルール」を守ることによって、投資資金を守ることができます。
また、マーチンゲール法に限らず、ハイローオーストラリアが禁止行為や強制解約事項に定める自動売買ツールの使用や複数口座使用、ミラートレードなども含めた、口座凍結や強制退会処分に該当する行為は行わないようにしましょう。