近年では、小学生や中学生でもスマートフォンを所有するようになりました。学生であっても、インターネット上のさまざまな情報を容易に入手することができるようになり、大学生の中にはバイナリーオプションに興味を示す方も増えてきました。
上記図が証明しているように大学生であってもバイナリーオプションを利用することは問題ありません。ただし、利用に当たっては、いくつかの注意点があります。たとえば、税金関係、詐欺に関することなどです。
特に、経常的に利益をあげることができるようになってくると問題になるのが、扶養問題です。いくら以上の利益を計上すると扶養から外れてしまうのかということをしっかりと理解しておかないと、思いもよらない費用が必要になる可能性があります。
本記事では、そのような大学生ならでは注意点に焦点を当てた説明をさせていただきます。
目次
ハイローオーストラリアの税金は?
注意ポイント
確定された利益が国内の業者による場合は、申告分離課税となり20.315%の税率が適用されます。一方、海外の業者による場合は、雑所得として総合課税の対象となるため、税率は所得額に応じて大きくなっていく累進課税が適用されます。
総合課税とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、譲渡所得、一時所得、雑所得の8つの所得を合算し、その課税対象額に応じて税率が決定される課税方式です。
ですので、海外業者による利益額が大きくなるにつれて、税率が高くなるという方式であるといえます。所得税率は以下の図を参考にしてください。
ハイローオーストラリアの税金についてより詳しく知りたい方は、こちらの「ハイローオーストラリアの税金の計算と確定申告の方法」記事を参考にしてみてください。
大学生がハイローオーストラリアで利益をあげた場合
バイナリーオプションで利益を計上した場合は、当然ですが課税の対象となります。いくら以上の利益で課税の対象となるかは、アルバイトなどの給与収入の有無によっても異なります。
- 給与収入がない場合・・・年間の利益額が48万円を超過すると課税対象。
- 給与収入がある場合・・・給与収入が55万円以下の場合は、給与収入がない場合と同じ48万円が上限。給与収入が55万円を超過する場合は、その超過した金額により48万円までが上限となります。つまり、103万円以下であれば、所得税上の扶養からはずれることはありません。
いずれの場合であっても、課税対象になると扶養の対象から外れてしまう可能性がある点に注意が必要です。
また、扶養控除を受ける年の12月31日時点で19歳以上22歳以下の人(大学生も含む)を「特定扶養親族」といい。特定扶養親族の控除額は63万円と、一般の扶養控除38万円に比べてより大きな節税効果が期待できます。
ハイローオーストラリアの年末調整や源泉徴収の取り扱いについて興味にある方は、以下の記事もご確認ください。
大学生が扶養から外れる条件
大学生が扶養の対象外となる条件は、合計所得金額が48万円を超過することです。合計所得金額が48万円を超過した場合、扶養から外れるだけではなく、所得税の課税対象となります。
- バイトしている大学生・・・年間所得が20万円まで
- バイトしていない大学生・・・年間所得が48万円まで
先程述べたように、ハイローオーストラリアの利益は雑所得として総合課税の対象となります。総合課税の税率は、課税対象となる所得額に応じて異なります。
例えば、所得額195万円未満であれば5パーセント、195万円以上330万円未満であれば10パーセント(控除額97,500円)といった形です。
また、上記で計算した課税額に対して、復興特別所得税が2.1パーセントの割合で加算されます。ここからは、具体的な事例で税額の計算方法を確認してみましょう。
ハイロー以外の収入がある大学生の場合
前提条件
- ハイローオーストラリアによる利益額 50万円
- アルバイトによる給与収入額 100万円
給与所得額 100万円-55万円(給与所得控除)=45万円
合計所得金額 50万円+45万円=95万円
課税対象所得 95万円-48万円(基礎控除)=47万円
税額 47万円×0.05×1.021=23,993円
端数処理や各種所得控除など、実際はもう少し複雑ですが、給与所得がある場合はこのような計算になります。
ハイローのみの収入の場合
前提条件
- ハイローオーストラリアによる利益額 150万円
合計所得金額 150万円
課税対象所得 150万円-48万円(基礎控除)=102万円
税額 102万円×0.05×1.021=52,071円
このように給与所得がない場合は、計算方法はかなりシンプルになります。
一方で同じ収入金額にも関わらず、税額が給与所得ありの場合の23,993円に対して52,071円となっており、約3万円程度税額が高くなっています。これは、給与所得に適用される給与所得控除が雑所得には適用がないことが原因です
大学生が使えるハイロ―オーストラリの節税方法
必要経費枠を上手に使う
ハイローオーストラリアで大きな利益を計上し、扶養から外れてしまう場合は仕方が無いとあきらめがつくと思います。しかし、ボーダーラインギリギリで扶養から外れてしまうような場合は、せっかくの利益が税金などにより大きく削られてしまうため、なんとか回避したいと考えると思います。
そのような事態に対応する方法には、経費の計上による利益額の圧縮という方法があります。要するに、その利益を獲得するために必要となった支出金額を、必要経費として利益から差し引くのです。
必要経費として計上することができるものには、次のような支出があります。
経費として計上可能
- パソコンの購入費用
- 研修会場への交通費
- 参考図書の購入費用
- 電気代や通信費用
- 作業場所の家賃
- プリンターのインクやコピー用紙などの消耗品
なお、パソコンの購入費用については、一定の金額を超過する場合は消耗品として一括でその年度に費用計上することができなくなります。そのような場合は、4年間に渡って購入費用を減価償却費として費用計上する事になりますので注意が必要です。
他の雑所得と相殺する
もう一つの方法として、他の雑所得の損失と相殺するという方法もあります。他の雑所得で損失が発生している場合は、その損失額をハイローオーストラリアの利益と相殺することが可能です。
他の雑所得には次のようなものがあります。
雑所得
- アフィリエイト収入
- 太陽光売電収入
確定申告義務の有無を理解しましょう
大学生がハイローオーストラリアで利益がでた場合の税金事情についての理解は深められたでしょうか。
扶養については、とりあえず課税対象になったら扶養対象から外れてしまうと覚えておきましょう。また、ハイローオーストラリアは国内の業者ではないから、確定申告をしなければその収入が判明することはないという考えは絶対に持ってはいけません。
金融関係の商品を取り扱っている事業者には、税務署へ全ての資金の流れを報告する義務が課されています。つまり、確定申告を行わなかったとしても、業者側が資金の流れの報告を税務署に行うので、必ず脱税は発覚します。
仮に申告を行わなかった場合は、高額の延滞税が加算される可能性もありますし、最悪の場合は実刑に処される可能性もないとはいえません。脱税は犯罪であることを、心に留めておきましょう。
皆さんには、規則やルールをしっかりと守り、適切な方法による取引を行えるトレーダーとして、ハイローオーストラリアに取り組んでいただきたいと思います。